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一首を切り裂く(001~004の補追)

001:笑(村本希理子)
   開き癖少しつきたる歳時記の笑まふがごときふらここを漕ぐ

 開き癖を少しつけてしまって、開いたままの状態で机の上に置いている歳時記が、右に傾いたり左に傾いたりして、ゆらゆら揺れている。その有様は人が笑いながらブランコを漕いでいるようにも見える、というわけ。
 「笑まふがごときふらここを漕ぐ」という下の句が佳い。
 俳句に短歌にと才女・村本希理子さんもなかなか忙しい。
 私の個人的な興味としては、歳時記のどの項目に「開き癖」をつけてしまったのか知りたいところだ。歳時記と一口に言っても、昨今は文庫本からカラー写真入りの大型豪華本までいろいろ在るから。


002:一日(太田ハマル)
   もうきみが見えなくなった改札できびす返して終わる一日

    〔答〕 ホームに居る君の姿が見える限り私の今日はまだ終わらない


002:一日(村本希理子)
   静岡に雨の一日を遊びをり見えない富士にまもられながら

 わざわざ静岡まで足を延ばしたのは、本当は富士山を観に行ったのではなかったでしょうか。
 もしそうならば、その目的も果たせなかったのに、「見えない富士にまもられながら」と言うのも可笑しい。だが、その可笑しさがこの作品の面白いところである。
 それとは別に、自分の乗った新幹線の電車が静岡県内を通過している間、私はずうっとあの富士山に見守られていると感じ、安らぎを覚えながら座席に居ることがあります。照っていても降っていても。
 村本短歌の安定した手の内を見せて貰いました。


003:助 (はしぼそがらす)
   はにかみもぎこちのなさも新鮮な実習生の介助で入浴

 もしかしたら、「作中の<わたし>=作者」なのでしょうか? 
 もし、そうだとしたら、先日の鑑賞記事の中で、私は大変失礼なことを申し上げてしまいました。深くお詫び申し上げます。
 でも、このようなしかっりした作品をお作りになられるのですから、まだまだご壮健です。
    〔答〕 はにかみやぎこちのなさもさりながら介助実習生の熱きまなざし


004:ひだまり(村本希理子)
   ひだまりに膨らむこゑに包まれてわが背這ひ出すわたくしがゐる

    〔答〕 ひだまりに膨らむこゑに耳塞ぎ我(が)にしがみつくわたくしもゐる 
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